中学受験を決めてわが子は塾に通いはじめました。
その一方で、し烈な中学受験競争の情報も耳に入ってきます。
すぐにおよび腰になった私は、ちょうどいいワードを見つけました。
それが「ゆる受験」でした。
ウチには「ゆる」がちょうどいい?
まだ受験勉強の流れに乗れていなかった5年生の前半。
ギア全開でがんばるほかの親子を見て、正直、腰が引けていました。
ウチはそこまで…。
今思えば、私がそこまでがんばれる自信がなかったことの裏返しでした。
そんな私にちょうどいい「ゆる受験」。
こどもに無理をさせず、親も成績に一喜一憂しない。
友達ともしっかり遊びます。
家族でのお出かけや旅行、習い事も変わらず続けます。
これって理想、というか受験しないのとまったく変わりませんね。
まったく変わらない生活をしながら成績が伸び、希望の中学校に合格する。
はい、ありえません。
塾に入ったら
そもそも受験をめざす塾に入った時点で、ゆる受験ではありませんでした。
個別の塾や家庭教師であれば、もしかしたら可能だったかもしれません。
あと、「親塾」もあります。
わが家では、教え方や時間的に難しく、親塾は考えませんでした。
塾に通うだけでも時間はかなり制約されます。宿題もあります。
模試もあるし、学校説明会にも参加します。
長期休みの講習、科目別の追加の講習…。
もちろん100パーセント受験ではこどもが潰れます。
友達と遊んだり少し遠出をしたり、買い物に出かけたりは適度にしていました。
ですが入試が近づくにつれ、まったくゆるくない日々に。
気がつくと、当初思ったゆる受験からは、ほど遠いところに来ていました。
今でも「ゆる受験」はいいなあと思っています。
普通にがっつり受験するより、よっぽど親のスキルや覚悟がいるように思います。
どちらにしても、親は水面下で必死で水をかく白鳥みたいです。
白鳥というより、鴨とか、鵜とか…